ここがダメだよ『DARK SOULS III』“ASHES OF ARIANDEL”

 10月25日に配信された『DARK SOULS III』“ASHES OF ARIANDEL”をたった今クリアしてきました。1回クリアしただけなのですが、「そりゃないだろ」と思うところが多々あったので、現時点での感想として書いておきます。ネタバレありです。用語説明できる技術がないのでシリーズ経験者向けです。

  今回のプレイ環境は以下のとおり。SL85、1周目、オンライン状態、ソロ。リリース直後なのでこのレベルでも白サインは沢山見えました。プレイ時間はおよそ6時間、ストーリーをクリアしただけで闘技場には触っていないので、その立場からの感想です。

   さてプレイ本番。久しぶりに起動したので装備は本作最初期に猛威を奮った煙の特大剣のままです。とりあえずDLCエリア「アリアンデル絵画世界」へ。『Ⅱ』の名作DLCステージ「凍てついたエス・ロイエス」の後半を思い出す世界観に期待が高まります(あまりにも似ていて使いまわし疑惑すらあります)。

 特に詰まるところもなく進めていると、動く木のモブ敵が登場。アマナの祭壇を思い出す異様なホーミング性能の攻撃に嫌な予感がしましたが、あれほど数も多くなく一安心。それよりも、ステージの風景が変わらないので進んでいる感覚が全くありません。大丈夫なんでしょうか。

  道なりに進んで道中2つ目の篝火「吊橋を望む洞」から市街地のような場所へ。赤い河と鳥の敵、どっかで見たことあるなと思っていたら『Bloodborne』のDLCエリア「狩人の悪夢」じゃないですか! また過去作品のパクリ使い回しか!! 

 

 このDLC全体を通して、過去シリーズのパクリ使い回しがとにかく多かったです。『DARK SOULS』と『Bloodborne』に直接のつながりはないはず。引用するのはいいのですが、ちゃんと元の文脈を踏まえて使いまわしてよ! この適当な使い回しが、DLCのボスで頂点に達します。とりあえずステージの続き。

 

 ここから始まる「鴉村」パートはかっこいい敵NPCあり、巨大でド派手なザコ敵ありと、本DLCで(唯一)面白い部分です。ステージが『Bloodborne』の漁村にそっくりだから当たり前だけどな!

 鴉村から無駄にザコ敵が多い(シリーズ経験者にとってはここが相当なイライラポイント)山道を抜けると、本DLCの大詰めであろう礼拝塔に到着。ここからが後半部だと思ったいたら、レバー1つでボスの部屋まで辿り着いてしまいました。なんかショボいね。

 ついにDLCのボス「修道女フリーデ」とご対面。見た目と構えが初代のプリシラにそっくりだとしても、この程度の使い回しではもはや驚きません。同じように姿を消す印象的な謎解きも健在なんだろうな、と思っていたら、プリシラ戦で重要なヒントだった足跡が残っていません。このボスは見えなくなると行き先固定でテレポートをしているようです。パターン暗記だけになりました。パクるなら忠実にパクれ。

 「修道女フリーデ」を倒すと「教父アリアンデル&修道女フリーデ(第2戦)」へ。えー、複数ボスかよー。しかもこの教父アリアンデル、『Bloodborne』の獣血の主にかなり似ています。というか、獣血そのものです。複数ボスに最悪のカメラアングル、全然関係ない使い回しとかなりイライラ要素がたまりますが、なんとか撃破。楔石の原盤をもらえます(なんでだ?)。しかしお約束のボスソウルがもらえません。いったいどうしたというのか? 謎の声とともにフリーデが立ち上がり・・・

 第3戦「黒い炎のフリーデ」が始まります。ってモーションが時計塔のマリアまんまじゃねーか!!!! 3連戦でオリジナリティのあるボスが1人もいないってどういうことだよ!この使い回しにはついに心が折れ、白霊「奴隷騎士ゲール」を召喚しました。ここからの戦いはよく覚えてません。マリアの後半部そのまんまで敵は体力MAX、こっちは銃パリィないです。つまりめちゃくちゃきついです。プレイ6時間のうち半分はこいつに使ってました。倒し方はゴリ押ししかないっぽいので達成感などとは無縁です。ラスボスなのにまさかのクリアムービーなし(ゴースですらあったのに)。残るのはひたすら徒労感。なんで俺2部作セットチケット買っちゃったんだろう・・・?

 

ここがダメだよ『DARK SOULS III』“ASHES OF ARIANDEL”

(1) 少なすぎるボリューム

 道中のボリュームは元ネタのエレーミアス絵画世界より長い、ダクソ2のDLC1パック分より短いくらいかな? 2部作の前半だと考えても『DARK SOULS』初代や『Bloodborne』には遠く及びません。狩人の悪夢からルドウイーク(中身は獣血)って尺かな。ボスが増えてもフリーデみたいなのはもう勘弁ですが。

(2) あまりにも雑な使い回し・脈絡のなさ・新鮮味のなさ

 使い回しについては上で述べたとおり。いくらなんでも『Bloodborne』のDLCから拾ってくるのはやめてほしかった。脈絡のなさというのは、このDLCが本筋のストーリーに一切関係がないということ。初代だったら本編で名前だけ登場した王の四騎士と会えたし、『2』でもDLCクリアでヴァンクラッドのイベントがあった。サリヴァーンが説明文にチラッとだけ出てくるのは寂しすぎないですか? 本筋と繋がりがないわりにはどこかで見たことがあるマップにどこかで見たことがあるNPC(実験棟はこの点が完璧だった)とひたすら期待を上回ることもなく終わってしまいました。

 

狼はどうしたか? 最後に倒したけどアルトリウスの剣が出てきたところでバカバカしくなって電源切った。こんな形でファンに媚びるのは心底気持ち悪い。おやすみ。